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ミシンの森

アックスヤマザキ通信

2014/08/13

ミシン釜傷の原因について。

こんにちは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。

以前も修理ミシンのご紹介で【垂直半回転】タイプのミシンを取り上げたのですが、今回はさらに詳しく掘り下げて釜の傷について書いてみたいと思います!

垂直半回転釜

こちらが【垂直半回転釜(すいちょくはんかいてんがま)】ですね。
ミシンの下糸をセットする部分です。
垂直半回転釜の特徴のひとつとして、分解・取付が簡単にご自宅で行えます。
特に螺子を外す必要もありませんので、ホコリを取り除くなどお掃除も簡単に行う事が出来ます。

でも、機械が苦手な人はなかなか分解に踏み切れない方もおられると思いますので、今回は取り外し方も写真と一緒にご案内させていただきます。


ストッパーを外します

まずは左右についてるストッパーを外側へ向けて回します。
(※ストッパーの螺子は緩めないでくださいね)

中釜ふたを外します

釜の部品を押さえている【中釜蓋(なかがまふた)】を取り外します。
(※組み立てる時は裏表を間違える方が多いので向きに注意してくださいね)

中釜を取り出します

真ん中の軸から繋がっている部品が【中釜(なかがま)】です。
取り出せる部品はここまでです。


先ずは釜の中のホコリ等を拭き取りお掃除をします。



さて、ここからが今回の修理のポイントです!

中釜のこんなところにも傷が出来ます

以前、中釜に傷が出来るというお話をしましたが
今回は。。。
   こんなトコロに傷が出来ていました!

この部分に傷が出来るのは、針の取り付けをしっかり根元まで行わなかった事等が原因だそうです。

ココに傷が出来ることもあります

因みにこのあたりにも傷が出来ることがあります。
青色で囲んだところは、針が曲がった時等に擦れて傷が出来ます。
黄色で囲んだところは、「段縫い等でグッと針が後ろに反れた時の傷だね」と修理士さんに言われました。

私も、ミシンを使用していて無理やり厚地を縫った時に釜に傷が付いてしまった事がありました。
その時は確かに厚手のフェルトを4枚ほど重ねて袋を作っていました。
「突然糸が絡まりだしたなぁ」と思い、釜の中を開けてみると、傷が出来ていました。

生地に対して針が細すぎたり、布を無理やり引っ張って縫ったりすると釜に傷が出来てしまいます。。。(反省)

皆様も無理な使い方をしてミシンが傷つかないように気を付けてくださいね。

さて、この部品が入っている釜の部分を【外釜(そとがま)】と言います。
今回のミシンは。。。

外釜がぐらぐらします。。。

外釜がグラグラしていました。。。

本来は動くはずの無い部分なんですが、どうやら【外釜を止めている螺子が緩んでる】ようです。

では。。。どうしてネジが緩んでしまったのでしょうか?


【原因は】
何らかの原因で糸が下釜で絡んでしまい、布と糸が噛みこんでしまったので無理やり引っ張って外そうとした。釜に絡みついていた糸に引っ張られて釜の部品を止めているネジまで緩んでしまった。


という事です。
ミシンに糸が絡まったり、布が噛みこんだりした時は

 直ぐにミシンを止める
 無理に動かしたり、引っ張ったりしない


という事が大切です。
糸絡みの原因になる釜の傷は、部品を磨いて取り除いたり、部品の交換をすることで直ぐに直すことができますが、ミシン本体の部品がズレてしまった場合は修理でお預かりしないとなおらない状態です。

糸が絡んだ時の対応で、ミシンの症状が大きく変わってきますのでもしもの時に備えて覚えていただければと思います。

それでは、また。

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2014/08/11

ミシン針について

こんにちは。
ミシンメーカーのアックスヤマザキ櫃本です。

さて、本日は<針について>第二弾です。

ミシンに慣れてらっしゃる方は、縫う物にあわせて針も変えていただいていると思いますが、「針はミシンを買ったときから付け替えた事がない」
という方も多いのではないでしょうか?

ミシン針を取り外すとこの様な形をしています。

hari1



hari2

家庭用ミシン針の画像を2枚載せたのですが、違いが分かりますでしょうか?


違いは上の画像が<針の表面>にあたり、付根(画像の右)部分が半円を描くように丸みを帯びています

それに対し、下の画像は<針の裏面>にあたり、付根(画像の右)部分が平らになっております

家庭用のミシン針は、この様に針の方向があります
(※頭の部分が全て丸くなっているものは、丸針と言って職業用ミシンの針です。)
針の種類や向きが間違っていると縫い目が出なくなったり、下糸をすくえなくなってしまいますので、しっかりと確認をしてください。


取付の際は、一般的な家庭用ミシンをお使いの場合、丸い<針の表面>をご自身側に向けて頂き、その反対側に平らな面<針の裏面>を向け、ストッパーに当たるところまでしっかり上へ差し込みネジをきちんと締めます。


針はドライバーなどでしっかりネジを締めていないと、縫っている時に針が抜けてしまう場合もありますので注意してください。

今日は針の取り付け方のご案内でした。
基本的な内容ですが、針は縫い目に直接影響を与える大切なパーツです。
古くなった針では綺麗な縫い目が出ませんので、針はときどき新しいものへ交換してお使いください。


※一部家庭用ミシンでは上記内容に適さない場合もございますので
必ずご使用のミシン取扱説明書をご確認下さい。

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2014/08/08

ミシンの修理【垂直半回転釜】3

こんにちは。
ミシンのお店アックスヤマザキの櫃本です。

3回連続でお届けしております、【ミシンの修理レポート】も今回でいよいよ完結します!



内部全体のホコリも取り除き、
動きがだいぶ軽くなったミシンですが、次はキチンと縫えるように調整を行っていきます。

中釜にも実は傷が。。。

この部品は釜の中に入っている【中釜(なかがま)】という部品です。

釜の中でくるくると回転しているのですが
で囲んでいる尖った先端の部分は、
丁度、針が下りてくるときに噛み合うように回っているのですが
針が曲がった時などに、中釜の先端部分に針がこすれて傷ができてしまうことがあります

傷が出来ると、上糸が中釜の周りをグルっと通り抜けますので
傷に引っ掛かり糸絡み・糸切れ・糸調子の不具合等の原因となります。

「針が1度折れてから、糸調子が取れなくなってしまった。」
「布の下側で糸が絡んでしまい、縫えない。」


そういった症状はココ出来た傷が原因になっている場合があります。

  でもこの写真では、傷は見えないですね。

肉眼では傷は見えませんが、実は小さな傷がありました。

見えないくらいの小さい傷でも糸は引っ掛かってしまいます

見えなくても、指の先端で触ると ほんの少し  ざらっ とした感触がありました。修理士さんに

「ココに傷があるから、新しい中釜と触り比べてみたら解るよ」

と言われて、触ってみると、ようやく解る程のかすかな傷です。
この辺を見落とさないのは、流石の職人技ですね!
素人ではなかなか気づけないところです。

針板にも傷が。。。

そして以前にもご紹介したことがありますが、【針板(はりいた)】の部分にも
やはり針が当たった傷がありました。
ここも糸が引っ掛かってしまいますので、ヤスリで磨いて傷を取り除きます。

さて、傷・ホコリ・錆びを取り除き、組みあがったミシン。
今度は試し縫いをして、縫い目のバランスを見ていきます。

異音がします。

上下の糸の調子はもちろん、
左右のジグザグのバランス、布送り、etc点検個所は多数あります。

せっかく組み立てたミシンですが、中から 「ジャギジャギジャギ」と異音がしていました。

「多分、釜の中にまだ錆びか何かの引っ掛かりがあるんだね」

綺麗に磨いた釜も、まだ引っ掛かる原因があります。
目で見る限りではとても綺麗ですが、僅かな汚れや異物で全く縫い目も動作音も変わってしまいます。
ここからは目では見えないレベルでの再調整です。
職人の技術と経験がいる作業ですね。
再び釜の中を分解してヤスリで磨いて異音の原因を取り除いていきます。

微調整、試運転、微調整の繰り返しです。

そして釜にミシン用油を注いで、馴らしていくと無事に音も静かになりました!



試縫い布を付けて完成!

最後に試縫いの見本を作製して


   無事に修理完成です!



ミシンの故障原因はいろいろありますが、今回の1台は


   使い方・保管状況・お手入れ


によって故障を未然に防げる症状がたくさんありましたのでご紹介させていただきました。

是非、お手入れをしてミシンを永くご愛用戴ければと思います!
それでは、また。

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2014/08/06

ミシンの修理【垂直半回転釜】2

こんにちは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。

早速ですが、先日お送りしました【垂直半回転釜ミシンの修理】の続きをご紹介させていただきます。

ボビンケースを取り出し、釜の中のお手入れへと作業は進みます。


垂直半回転釜

このタイプは縦にボビンケースをはめて使用する【垂直半回転(すいちょくはんかいてん)】というタイプです。
左右の黒いストッパーを外側に回して開くと、中の部品が取り外せる仕組みになっています。

この、釜の内部はご自宅でも簡単に取り外しができますので、
時々で結構ですので埃や糸くずのお手入れを行ってください。

購入してから一度もお手入れを行わず、使用し続けている方もおられますが
布や糸から出た綿埃、糸くずなどが付着し糸通りが悪くなってしまいます。

さて、今回のミシンでは。。。



中は錆びとホコリだらけです。。。

釜の中にも錆びと埃が!



糸くずも出てきました。

そして、糸くずも出てきました

綿埃をそのまま放置してあった為、釜の油とくっついてベトベトになっています。

さらに汚れがこびり付いて、錆びも発生。埃が水分を溜める役目をしますので錆が発生しやすくなるんですね。

これでは糸の流れはスムーズになりません。

ここは家庭でも簡単に取り外してお手入れできますので、汚れがひどくなる前に時々お手入れを行ってくださいね。

さて、こびりついてしまった汚れは拭き取るだけではなかなか落ちません。
綿埃や糸くずを取り除き、内部は平たい金具等(例:マイナスドライバー)で擦るようにしっかり汚れを落とし、錆も磨き落とします。

綺麗な釜になりました!
汚れを取り除き、釜が綺麗になりました!

工場では、全体調整も行う為ミシンの後ろカバーも取り外し、内部のホコリも取り除きます。ギアの動きに異常がないか、調整と確認をして油を挿していきます。

※ミシンの動きが悪いとき、ミシン内部へ油を挿してしまう人がいますが
ミシンの油は挿しすぎると内部で電子部品に付着して接触不良等を引き起こすこともあります。
個人でミシン本体カバーを開けて調整するのはおススメできませんので、不調の際はサポートセンターへご連絡くださいませ。

そして、ミシンにはミシン油を使用してください。
(サラダ油などは不具合の原因となります、絶対に使用しないでください。)





さて、釜の調整も完了し
次は【針板(はりいた)】を取り外します。

針板です
針が落ちる鉄板の部分ですね。
ここは左右の螺子を取り外すと簡単に取り外せます。


針板を取り除くと、
取り外すとホコリが。。。

また、ホコリがありました。

このギザギザしてる部品は【送り歯(おくりば)】という布を送る役目をしている部品です。送り葉が上下前後に動く事で、布を送っていくことができます。

送り葉の周りに綿ぼこりが溜まっていますね。
このまま掃除せずにいると「送り歯」の周りにどんどんホコリが溜まってしまうと送り葉が動けなくなってしまいます。

つまり、「布が送れない」という症状にもつながります。


ブラシで掃除してください。

この部分も付属のブラシなどで簡単に掃除できますので、
時々取り外してお手入れしてください。



今日は、釜と針板のお手入れのご案内でした。
修理はまだ続きます。続きはまた次回!それでは。

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2014/08/04

ミシンの修理【垂直半回転釜】1

こんにちは。ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。

本日は前回に引き続き、ミシンの修理をご紹介させていただきます。
一度に書くと長くなってしまいますので、分けてお送りします。

本日ご紹介させて戴く機種は山崎範夫のミシンです。
当社の取り扱っている機種の中でも永くご愛用戴いている方が多いモデルだと思いますので、是非ミシンを扱う時の故障やトラブルを防ぐ参考にしていただければと思います。

先ずは、届いた状態ですが、きちんと発泡スチロールに梱包いただけています。

梱包されたミシン


せっかく丁寧に梱包頂いていましたが、開けてみると、


糸立て棒は外して梱包しましょう!

糸立て棒と糸がセットされたままとなっておりました。

ミシンの種類によっては、糸をセットしたままでも大丈夫な場合もありますが、
このミシンは糸立棒が取り外し式になっております。

このようにセットしたまま梱包してしまうと、糸立て棒が曲がってしまいます。

糸立て棒が曲がると縫えません

糸立て棒が曲がってしまうと、ボディと糸コマ押さえが接触し糸がスムーズに出なくなってしまう場合があります。

糸が引っ掛かり糸調子が乱れる原因に繋がってしまいます。
また、運送途中に糸立棒が破損してしまう場合もありますのでミシンを箱に収納するときはご注意ください。


さて、本題です。
今回のミシンの修理内容は、
久々にミシンを使ってみたら糸調子が取れない。
上手く縫えない状態との事です。


釜の中からボビンケースを取り出してみると。。。。!

ボビンケースが錆びてる。。。

ボビンケースが錆びていました。

ボビンケースが錆びていると、糸調子はどうでしょうか。。。

糸が出ません。。。

引っかかっている様で、なかなか糸が出てきません

画像の通り、綿ぼこりも出てきております。

糸調子バネを取り外してみますと。。。
錆びてるんですもの。。。

御覧の通り、糸が通り抜ける「糸口」への道も錆びていました。

この状態では錆に引っ掛かってしまい、糸がスムーズに出てきません。

錆を取り除きます

そこで、ボビンケースを「スポンジヤスリ」で綺麗に磨いてみました。
磨き終わったボビンケースは錆びがなくなって元通り糸の流れもスムーズになりました。

さて、今回のこのボビンケース。


錆びてしまった原因は何だと思いますか?


私も初めは解らず、修理士の方に教えていただきました。

 

【答えは】

素手で使用したボビンケースには、汗や手アカがついてしまいます。
そこに糸(特に綿糸)を入れたままにして置くと、糸が空気中の水分を含みます
そのまま長期間放置してしまうと、水分とボビンケースについた、汗などの塩分から錆びが発生してしまいます。
釜の中も掃除されていないと綿ぼこりが水分を含みますのでケースの周り、釜の内側も錆びてしまいます。



との事です。
糸は長期間入れっぱなしにしてはダメなんですね。
塩分と水分。。。海風に吹かれたみたいに錆びついてしまいますね。
私も、普段は糸を入れたままにしておりました。
今回はとても勉強になりました!


このミシンの調整はもちろんこれだけではありません。
続きの修理調整は、また後日ご紹介させていただきます。

ミシンの修理はこちらまで!

2014/08/01

水平釜ミシンの修理

こんにちは、ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。
当社では、ミシンの生産調整の他に、修理も請け負っております。

修理でお預かりしたミシンを観察すると、
お客様がどのようにミシンを使っていただいて、どういったトラブルが起こっているのかがよくわかります。
皆様にもミシンの知識を深めるために、これからいろいろとご紹介させていただきたいと思います!

さて、本日はこちらの机の上に置かれた1台の修理依頼ミシン

修理ミシン
シンガーミシンQT950DXです。
修理で届いたばかりで箱から取り出した状態なのですが。。。


       明らかな間違いが2つあります。


糸かけ間違い

まず、糸をたてる位置が間違っています。

糸が差し込まれているのは「下糸巻き軸」と言うボビンに糸を巻く為の部分です。
上糸を差し込む部分はその下の「糸立て棒」です。

昔のアンティーク調のミシン等ですと糸コマを右上に立てる形が多かったからでしょうか。つい、間違えてしまったようですが、ミシンによって糸のかけ方は異なりますので、必ず説明書等で正しい糸のかけ方をご確認お願いします。

糸のかけ方を間違ってしまうと、糸調子が合わなくなってしまったり
糸からみ、糸切れ等のトラブルも起こってしまいます。

久しぶりにミシンを使われる際は、是非糸掛けの再確認をお願い致します。

ボビンが違う!

そして、
一見問題の無いように見える下糸ですが、実は


         ボビンの種類が間違っております。



ボビンの違いについて。

このタイプのミシン、ボビンは右のタイプを使います。
上下の形が少し樽型になっていますね。
左はお客さまがミシンへセットしていたボビンです。

並べてみると形の違いがわかりますでしょうか?


修理の内容書類には
「最初はスムーズに縫えていたのに、下糸が無くなってボビンを交換したら縫えなくなってしまった」と書かれていました。

ボビンの種類が間違ってますので、縫えなくなってしまったんですね。
昔から永くミシンをご利用いただいている方の中にはご自宅にいろいろな種類のボビンが混ざり合っている場合があります。

一見どのボビンも同じに見えますが、僅かなサイズの違いが糸からみ等のトラブルにつながります。
純正のボビン以外をお持ちの方は、是非一度ご自宅にあるボビンが全て同じサイズかをご確認お願いいたします。


試しに、糸を正しくセットし、縫ってみました。

縫えました。。。


糸を正しく掛け直し、ボビンを正しく交換しただけですが、何の問題も無く縫えてしまいました。
実は、このような勘違いが原因の修理も時々ございます。


急に縫えなくなってしまい、「故障だから急いで修理に出さないと!」と思ってしまいますが、

是非!もう一度説明書を見直してください!
説明書を確認しても症状が改善されない場合は、
是非お電話にてお問い合わせください!


ミシンが縫えなくなってしまうとつい焦ったり・イライラしたりしてしまいますよね。
。。。。でも、まずは落ち着いて先ずは説明から、ご確認をお願いいたします!
お電話で修理のお問合せを頂いて、そのままお電話口で解決する事も多々ありますので修理に出していただく前は、お気軽に一度お電話でお問い合わせくださいませ。

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2014/07/30

ロックミシンの糸切れ

今日の「ちょっとアドバイス」は、
ロックミシンについて

ロックミシンは2~5本糸ロックまで様々な種類があります。
2本糸ロックは縫い始め、縫い終わりの糸を止めておかないとほどけてしまいます。
途中で糸が切れた場合も同様です。


3本糸以上のロック縫いの場合は地縫いが入るので2本糸とは違って、ほどけにくい縫いかたです。
一般的にロックミシンは布端がほつれないように縁カガリ専用のミシンですが、
飾りにも使われることがあります。

このようなミシンも糸が切れたり、絡んだりすることがあります。
糸が切れた時は、説明書にも記載されていますがロックミシンでは「どの糸からかけるか」順番があり、この糸かけの順番が非常に重要です。


通常は下ルーパー糸、上ルーパー糸、針糸の順にかけます。
この順序を守らなければ、下ルーパーの糸がすぐに切れてしまいます。

理由は、
針糸が通っている状態だと、針穴に通っている糸が押えの下にまっすぐ
伸びていれば問題ないが、下ルーパーの下をくぐっていることがほとんどです。
そのため、下ルーパーにかけた糸は針糸と交差する形になってしまうからです。
針糸が下ルーパーに!

ですから、ロックミシンを使用していて、途中で糸が切れたり絡んだり
したときは、針糸は切れていないからといってルーパー糸だけを通すと、
縫えなくなり、すぐに絡んでしまい、切れてしまいます。

必ず、針糸を抜き取り、ルーパー糸を通してから改めて、針糸を通し直してください
故障ではありません。

これを、糸をきちんとかけなさずに何回も操作を繰り返しているうちに針が折れ、針板に傷がついたり、ルーパーの手前にある、針受けが変形したりして
完全な故障になってしまいます。

ロックミシンの糸掛けは複雑なこともあり、糸を外すのをためらわれる方もおられるかとは思いますが、
まずは、針糸をはずしてひとつずつ確認しながら糸をかけ直してください


もしどうしても縫えない場合は
一度サービスセンターまでお問い合わせくださいませ。

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2014/07/28

水平釜ミシンの故障原因。

こんにちは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。

本日は水平釜ミシンの故障の原因についてです。

ミシンは機械なので、使用期間や頻度に関わらず

間違った使い方や無理な使い方をしてしまうと故障に繋がります


折角ご購入いただいたミシン、少しでも長く愛用戴きたい!と思っています。
そこで、本日は修理工房より間違ったミシンの使い方で起こる故障の原因をご紹介いたします。



水平釜

本日ご紹介させていただくタイプは、【水平釜】という種類のミシンです。
ボビンを上からセットする形状の釜ですね。


ボビンケース 新品

釜の中から取り出した【ボビンケース】、ボビンを入れる部分です。


ボビンケース 修理品

こちらは故障したミシンに入っていた【ボビンケース】です。

この【ボビンケース】2つ、同じ様にみえますが良く見比べて見て下さい。
故障したミシンのボビンケースには所々傷が入っている事に気づかれましたでしょうか?



傷

ボビンケース上部、擦れた跡が残っています。


傷

そして、ボビンケース側面にもひっかかり削れた跡が残っています。


傷

そして!ボビンケース右側には
針の当たった跡が、点々と残っています。。。

奥の方は貫通してしまっていますね。

ここまで傷が付いてしまうと、縫えません。
傷に糸が引っかかって糸が絡まってしまいます

軽い傷が付いた場合はヤスリで磨いたり、
ボビンケースを交換することで縫えるようになる場合もありますが

無理な力が加わると...ボビンケースを支えている釜の周りや
針を支えている軸が変形してしまい、修理をしないと直らない状態になってしまいます。


「ミシンってどうして簡単に壊れるの? やっぱり初心者じゃ使えない?」

購入して直ぐにトラブルが起きると
そんな風に思ってしまうかもしれませんが。。。そんなことはありませんっ!

 この様な状態になるには原因があります!!!



縫っている途中で、ガチャガチャンっと ミシンが止まってしまった経験。
誰にでも1度はあるかと思います。


そのとき、布の裏側では

釜糸絡み

実はこの様な状態になっています。
【ボビンケース】の周りに糸が絡みついています!

この状態では、ミシンを手で回しても重たくて動かない状態になります。


この様になるには、薄い生地や柔らかい生地を縫って噛み込んでしまった場合や
ミシンに対して太すぎる糸を使った場合。。。などの他に


原因1

天秤から糸が外れている・・・糸を上にひっぱり上げる事が出来ないので釜の中で糸が絡みます。

上糸調子が弱すぎる・・・下糸の強さに負けて釜の中に上糸が残ってしまいます。



原因2

押さえ金を下ろしていない・・・少し厚めのキルト生地等を挟んだときに、下ろし忘れてしまう人がいます。
押さえを下ろしていないとミシンの上糸調子は効いていない状態になります。
そのまま縫ってしまうと釜の中で上糸が絡まります。

どの原因も 気づかないときにうっかりなってしまっている事が多いです。


釜の中で糸が絡まっているとは気づかないまま

無理矢理 ハズミ車を回してしまう
●噛みこんだ生地を無理に引っ張って外す

等、ミシンに強い力を加えてしまうと、

釜正常な位置

ボビンケースの正常の位置から
絡まった糸に引っ張られてボビンケースが回ってしまいます。

釜が回転する
無理な力が加わって回りますので
このときボビンケースの周りに傷ついたり、釜の周りが変形したり
という状態になります。

もしも
糸が絡まってしまった。
布を噛み込んでしまった。

そんな時は直ぐにミシンを止め、


糸取り除き

落ち着いて、焦らずに一本ずつ糸を切って外してください。

糸取り完了


焦らず行えば、絡まっていた糸もスルりと取り外す事が出来ます。
力ずくで引っ張ってしまうことは故障につながりますので絶対に行わない様にしてください。

ミシンを長く愛用して、たくさんの作品を作って下さいね。
ではでは、長々と失礼しました。

2014/07/26

ボビンケースの糸調整

こんにちは、ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。

今日はミシンの下糸の調整についてのお話です。
といっても、最近のミシンは工場出荷時に下糸は調整された状態となっています。下糸を基準に、上糸の調節ダイヤルで合わせていただく操作が基本となります。


ただ、ご利用の条件等によってどうしても上糸調整だけでは合わない場合等も出てくることがありますので

初心者の方も是非頭の片隅にでも入れておいていただきたいという内容です。



現在、家庭用ミシンの下釜の種類は

水平釜

【水平釜】


垂直半回転釜

【垂直半回転釜】

上記の2種類が主としてあります。
2つ目の【垂直半回転釜】というのは、

昔からある "縦にボビンケースをカチッとはめる" タイプですね。


ボビンケース

これがボビンケースです。
今日はこの垂直半回転釜のボビンケースの調整のお話です。

皆さん、このボビンケースの正しい糸調子の合わせ方ってご存知でしょうか?

ボビンケースの螺子を回して調子を合わせるのですが。。。
僅かな角度で調整がかなり変わってしまう繊細な調整です!
通常は工場側で調子を合わせているので、自宅で調節する必要はあまり無いのですが、10年以上もご愛用いただくと、振動で糸調子螺子が緩んでしまう事もあります。
『知らない間に糸の調子が取れなくなってしまった』というお問合せを頂くこともあります。

そこで、今回は
修理担当の職人をお手本に糸調子の合わせ方を解説いたします。

09.11.25-4.jpg

先ずは、ボビンケースにボビンをセットします。

この時、糸は標準的な
ポリエステル・スパンミシン糸 太さ#60をお使い下さい。

糸の材質や太さによってボビンケースを通る糸の抵抗が変わります。
標準的な糸を使用して調整することで、太い糸や細い糸に変えた時にも対応できます。

09.11.25-5.jpg

ボビンケースの糸口から糸を10cm程引き出します。


糸の端を持ち【ボビンケースを空中に吊るし】てみてください。
※ボビンケースを落として変形させてしまうと使えなくなります、柔らかいクッションや絨毯の上で行ってください。

この時、ボビンケースそのまま吊るされている場合は第一条件クリアですが、

09.11.25-7.jpg

この様に、ボビンケースがスルスル下りていってしまう場合は糸調子が弱すぎます。

09.11.25-8.jpg

マイナスドライバーで、糸口の横にある調節螺子を締めてください。

螺子を締めて、糸がズルズル出ない状態にします。

09.11.25-6.jpg

次に、そのまま軽く糸を上下に ひょいひょいっ としゃくるように揺らしてみてください。
(※横に揺らすとボビンが飛び出てしまいます。ご注意ください。)


揺らした振動で糸が5mm程出るかでないか?くらいが丁度になります。

糸がまったく出てこない場合は螺子が強すぎます。
逆に、何cmも糸がズルズルと出てくるようでは螺子が緩過ぎますので再度調節を行ってください。

以上、糸調子の合わせ方でした。
ちなみに、工場では糸の抵抗を重さで計る計測機があります。


09.11.25-9.jpg

25~30gです。

糸の材質や太さによって抵抗が変わりますので、色んな糸にある程度対応出来る値に設定されています。


最初にもお伝えしたとおり、通常は工場で調整を行っていますのでご家庭ではあまり調節の必要が無いところです。
買ったばかりのミシンを「糸調子が合わない」と言ってむやみに弄ってしまうのはお薦めできません。
別の原因がある場合もございますので、一度メーカー、または購入元へお問い合わせください。

長年お使いのミシンや、特殊な生地・糸を使われ螺子を触ってしまった場合は
ボビンケースの調子を合わせ直す必要がありますので、参考にしてください。

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2014/07/24

ミシンを長くご愛用戴くために。

こんばんは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。

使い捨ての家電が多い時代ですが、ミシンだけは修理して何年も使い続けたいと思っていただいている方が多いかと思います。

当社でも長くご愛用頂けるよう、旧式のミシンでも出来る限り部品の保有や修理対応をさせていただいています。

しかし、修理に出してしまうと時間・手間・費用がかかってしまいますよね。
簡単なお手入れは、ご自宅でメンテナンスもしていただけるようにお電話やネットを通してサポートも行っております。

本日はお電話で時々頂くお問い合わせのご紹介です。


お客様のお問い合わせで、『あまり使っていないのに、ジグザグ縫いができなくなったのですが。』

使用頻度が少ないと壊れないと思われている方もおられますが、
ミシンも車と一緒で機械物ですので何年も使用しないまま放置してしまいますと
ミシン内部で油が固まったり動きが鈍くなってしまいます。

折角、お求め戴いたのに充分お使い頂けないままミシンが使えなくなってしまうのは勿体無いですよね。

大切に保管してお使い頂かないよりも、ミシンを使って機内の油を回して頂く方がミシンも調子よく長持ちします。

何も作るものがないという方は、時々で結構ですので上下の糸を外した状態でミシンを空まわしして頂くだけでも随分違ってきます。


また、ミシンをご利用いただいた後は、時々で結構ですので、
釜の中を取り外して埃や糸くずを取り除いてあげてください。

ミシンを使うばかりで一度もお手入れをしたことが無いという様なミシンを時々修理でお預かりすることがあります。

釜の中の埃や糸くずを取り除くだけでも随分糸調子が取りやすくなり、作動音も穏やかになる事がありますので是非お試しください。

ミシンの油は、釜の中をお手入れしていただいた際に1滴さしていただくだけで大丈夫です。
昔からミシンを使い慣れている方は、上部の穴にも油をさしてしまいたくなるかと思いますが、ミシンの種類によって上部には電子部品等が入っている場合があります。
油をさす位置を間違えてしまうと調子が悪くなってしまう事もありますのでご注意ください。

基本のメンテナンスを行っても調子が悪い事がありましたら、一度メーカーまでお問い合わせいただければと思います。

ミシン一台一台が長く愛されてご利用いただければと思います。

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