私たちについて

About

アックスヤマザキ通信

縫い目が綺麗にならない原因(織糸の硬い生地)

こんにちは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。
今回のお話はミシンで縫った後の、縫い目の見え方についてです。
布を縫い合わせたあと、縫い目が汚く見えたり、糸調子がなかなか合わないことなんかありませんでしょうか?
布は繊維の組み合わせによって形成されています。〈格子状に配列されています〉

この様に規則正しく繊維とすき間が並んでいます。
生地を縫うと、この繊維の網目に針が刺さっていく性質があります。
つまり、この繊維の隙間にミシンで糸を通し、2本の糸を絡めていきます。
糸を絡めるのは布の厚さの中心部分で交差させることから4本分の糸の玉になり、布の上下どちらから見ても同じに見えるように調整します。
布の厚みの中に上下糸の絡み目が収まるよう調節しますので、布の厚さが薄くなればなるほど糸が太くなるほど調節が難しくなります。

さらに、布の織方向(格子状の穴)にまっすぐ縫うと比較的きれいに見えますが、下の絵のように斜めに縫うと
針が刺さる穴の配列が不規則になるため、縫い目が不ぞろいになってしまいます。
これが布を断つときの決め手になるポイントです。

布の上に見える糸の方向がばらばらになってしまいます。
柔らかい布では柔軟に糸の配列を直してくれますが、布の繊維がかたい場合は針を刺した穴が変形しにくいので、なかなかきれいに縫うことができません。

このようになりやすい布は、お弁当袋などに使われる木綿布などがそれです。可愛いイラストやキャラクターがプリントされている生地に使われていることも多い為、はじめてミシンを購入し、幼稚園や保育園の入園グッズを作ろう!と思った時にこういった織糸の硬いプリント生地が選ばれやすいのです。せっかくミシンを買ったのに縫い目が綺麗にならない!と試行錯誤しながらなんとか入園グッズを縫いあげているお母さんも多いのではないでしょうか?
こんなときは・・・・・
生地の繊維に沿って縫い目を仕上げる事はもちろんですが、
思い切って、糸を細くしてみましょう。
針が刺さって、できた穴に糸の太さがフィットして、きれいに見えるようになりますよ。