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アックスヤマザキ通信

ミシンの大掃除【2】傷の確認と針板・送り歯のお手入れ

こんにちは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。
前回は釜の中のホコリを普段よりも念入りに取り除きました。
さて、早速ですが、ミシンの大掃除の続きを行っていきます!

釜から取り外した釜蓋の部品ですね。
こちらにもホコリが乗っています。
乾いた布で拭き取り、念のため上部に針が当たった傷等が付いていないか確認しておきましょう。
(まれに針が上部に当たって傷付いている場合がございます)

そして、ミシンの中釜です。

こちらにも針が擦れて傷がついてしまっている場合があります。

針が下りてくる部分と中釜の釜先(○く囲まれたあたり)が噛みあうように釜の中で動いているのですが、
針が折れたり・曲がったり・それてしまった場合に、釜先と針先が擦れて傷がついてしまう事があります。

糸が釜の周りをぐるりと通り抜けますので、釜先に傷が入っていると

糸調子がうまくとれなくなってしまったり
糸が絡まって縫えなくなってしまったり
下糸がループ状になってしまったり
下糸が強く、上糸調子ダイヤルを極端に強くしないと糸調子が合わなかったり
縫っている途中に糸が切れてしまったり

という様な様々な症状が起きてしまいます。

目に見えない程の細かい傷でも影響が出ますので、釜の先を触ってみて少しざらつきがある場合や、
普段上記のような症状が出ている方は念のため釜の先をヤスリで滑らかになる様お手入れをしてみてください。

紙ヤスリは#400~1000番あたりの物を使用してください。
(ホームセンターさんなどで市販されている紙ヤスリでご使用いただいて大丈夫です)

釜の先端から厚みになっている部分も糸が擦れていきますので少しヤスリにくいですが、
机に紙ヤスリを置いて擦りつける様に磨いていただくとお手入れしやすいです。

次に【針板(はりいた)】を取り外します。
取り外しには専用の【針板ドライバー】を使用してください。

ネジ山を潰してしまわない様、真下に少し力を加えて回していただくと外しやすいです。

【針板】を取り外すと、ギザギザの【送り歯】が見えます。
普段お掃除をされていない場合、【送り歯】の周りにホコリがたまってきてしまいます
ホコリがあると、送り歯が前後に動けなくなってしまい、布送りが悪くなってしまいます。

ホコリは簡単に取れますので、付属のドライバーやブラシの先を使って取り除いておきましょう。

綺麗になりましたね!
ここまで来ましたら、あと少しです!

先ほど取り外した【針板】に、針が落ちる穴があります。
この周りに、針が当たった小さな傷が出来ている場合があります。

ここも縫う時に糸が通りますので、傷があると糸が引っ掛かり上手く縫えなくなってしまいます。
針の先で「ちょん」と触れた小さな傷ですので、見えにくいとは思いますが、

糸自体も細いですよね。

人の目から見ると小さな傷でも、糸からすると結構な影響がでる傷跡なのです。

今回は、穴の手前側に少し。後ろ側にも少し。穴の内側にも少し傷が入っていました。

ご自宅でお手入れされる場合は、
糸が引っ掛からない様に、傷ついている表面をマイナスドライバー等で擦り落とし、
傷のバリを取り除いてください。

傷跡が残っていても、糸が引っ掛からなければ問題有りません。
仕上げに紙ヤスリで整えていただければ、より良いです!

工具等をお持ちの方は、細手の棒ヤスリなどで磨いていただくと傷を取り除きやすいです。

どうしても針が落ちる穴の中は傷を取り除きにくいと思いますので、
傷が深い場合やご自身で上手くお手入れが出来ない場合は
部品購入戴く事も可能ですのでご検討ください。

部品を取り付けて、ミシンの大掃除が完了です!

部品の取り外し方、取り付け方等は
お手元のミシンの説明書でご確認いただき、過去のブログ等も参考にしていただければと思います。

解らない事がありましたらお電話でのご案内も可能です、お気軽にお電話くださいませ。

それでは、また。