私たちについて

About

アックスヤマザキ通信

ミシンの上糸と下糸の合わせ方

こんにちは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。

お電話で糸調子の合わせ方や糸絡みのトラブルのご案内を
させていただく事が良くあるのですが、時々上糸と下糸の目の出方を勘違いされている方がおられます。

糸調子はミシンの縫い目の仕組みを理解していただく事でとても合わせ方が簡単になると思います、
今日は解りやすく写真を見ながらお話したいと思います。

夏の暑さも和らぎ、これからミシンを使われる方も多いと思います。
ベテランの皆さまは、おさらい程度に流し読みしていただければと思います。

ミシンの糸調子の話は過去にも何度か取り上げてきました。
上糸と下糸の引き合う強さを合わせてあげると、布の表も裏もきちんとした縫い目になりますね。

この様な状態ですね。
(写真の縫い目は、厳密に言うと少し上糸調子を強くした方がいい状態ではあります。)

では、問題です

お電話のお問い合わせでも多い内容なのですが

布の表側はとりあえず縫えている状態です。
(でも少し緩いような気もします)

布の裏側はブカブカに糸がたるんでいる状態です。

さて、『こんな時、糸調子はどうしたらいいでしょうか?』

1番 とりあえず上糸調子を強くする!

2番 もちろん上糸調子を弱くする。

さて。。。

考えは纏まりましたでしょうか?

実は。。。ついつい2番と答えてしまう人が多いこの状況。

正解は。。。
1番ですっ!!!

布の裏側でゆるんでいる、

下糸がゆるい状態。

上糸もバランスをとって弱くした方が良い?
。。。と思ってしまう方が多いのですが。

実は布の裏側で弛んでいるのは、下糸ではなく上糸です!
上糸がたるみすぎていて、布の裏側で残ってしまっている状態なので上糸調子は強くしてあげます。

文章だと分かりにくいので、上糸を赤い色に変えて縫ってみましょう!

下糸はさき程と同じ青い糸を使っています。
糸調子もさき程と同じです。

布の表側は先ほどと同じ。
少しゆるいですが縫い目になっている状態ですね。

では、布の裏側を見てみましょう。

布の裏側でブカブカ緩んでいるのは。。。

赤色の上糸でした!

下糸ではなかったのがお解りいただけたでしょうか!?

ここから上糸調子を少し強めてあげれば。。。

普通に縫えるようになりました。

「布の裏側は下糸」と思い込んでしまうと、
裏側で糸がゆるんでいると、糸調子を逆に緩めてしまいさらに症状が悪化してしまいます。
上糸が一度釜の中を通ってから上にあがっていくという事を覚えていただけると、布の下で上糸が残っている状態を把握できると思います。

糸調子が合わない原因はミシンの状態によっても異なります。

ご自身で合わない時は深く悩まずに、お気軽にフリーダイヤルへお問い合わせくださいませ。

それでは、また。

 

→ミシンの修理はこちらまで!