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アックスヤマザキ通信

水平釜ミシンの修理

こんにちは、ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。
当社では、ミシンの生産調整の他に、修理も請け負っております。
修理でお預かりしたミシンを観察すると、
お客様がどのようにミシンを使っていただいて、どういったトラブルが起こっているのかがよくわかります。
皆様にもミシンの知識を深めるために、これからいろいろとご紹介させていただきたいと思います!
さて、本日はこちらの机の上に置かれた1台の修理依頼ミシン

シンガーミシンQT950DXです。
修理で届いたばかりで箱から取り出した状態なのですが。。。

明らかな間違いが2つあります。

まず、糸をたてる位置が間違っています。

糸が差し込まれているのは「下糸巻き軸」と言うボビンに糸を巻く為の部分です。
上糸を差し込む部分はその下の「糸立て棒」です。

昔のアンティーク調のミシン等ですと糸コマを右上に立てる形が多かったからでしょうか。つい、間違えてしまったようですが、ミシンによって糸のかけ方は異なりますので、必ず説明書等で正しい糸のかけ方をご確認お願いします。

糸のかけ方を間違ってしまうと、糸調子が合わなくなってしまったり
糸からみ、糸切れ等のトラブルも起こってしまいます。

久しぶりにミシンを使われる際は、是非糸掛けの再確認をお願い致します。

そして、
一見問題の無いように見える下糸ですが、実は

ボビンの種類が間違っております。

このタイプのミシン、ボビンは右のタイプを使います。
上下の形が少し樽型になっていますね。
左はお客さまがミシンへセットしていたボビンです。

並べてみると形の違いがわかりますでしょうか?

修理の内容書類には
「最初はスムーズに縫えていたのに、下糸が無くなってボビンを交換したら縫えなくなってしまった」と書かれていました。

ボビンの種類が間違ってますので、縫えなくなってしまったんですね。
昔から永くミシンをご利用いただいている方の中にはご自宅にいろいろな種類のボビンが混ざり合っている場合があります。
一見どのボビンも同じに見えますが、僅かなサイズの違いが糸からみ等のトラブルにつながります。
純正のボビン以外をお持ちの方は、是非一度ご自宅にあるボビンが全て同じサイズかをご確認お願いいたします。

試しに、糸を正しくセットし、縫ってみました。

糸を正しく掛け直し、ボビンを正しく交換しただけですが、何の問題も無く縫えてしまいました。
実は、このような勘違いが原因の修理も時々ございます。

急に縫えなくなってしまい、「故障だから急いで修理に出さないと!」と思ってしまいますが、

是非!もう一度説明書を見直してください!
説明書を確認しても症状が改善されない場合は、
是非お電話にてお問い合わせください!

ミシンが縫えなくなってしまうとつい焦ったり・イライラしたりしてしまいますよね。
。。。。でも、まずは落ち着いて先ずは説明から、ご確認をお願いいたします!
お電話で修理のお問合せを頂いて、そのままお電話口で解決する事も多々ありますので修理に出していただく前は、お気軽に一度お電話でお問い合わせくださいませ。

→ミシンの修理はこちらまで!