こんにちは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。
今日のテーマは【縁かがり】です。
時々お電話でお問合せを頂くのですが。。。
「布端の処理はどうしたらいいでしょうか?」
「市販の”Tシャツの裏”の様な縫い目は縫えますか?」
そんな疑問にお答えします!
先ずは市販のお洋服の裏側を見てみましょう。
布端を綺麗に処理していますよね。
こういった模様はロックミシンで処理をしています。
家庭用のミシンとは異なる縫い目ですね。
家庭用ミシンでは上下の糸を縫い締めて縫って行くのに対し、糸を編みながら縫っていくミシンです。
このような縫い模様ですね。
縫い目は伸縮にも強く、糸を3本、4本使っている為
布端がほどけないようにしっかりとかがっていくことが出来ます。
では、『家庭用ミシンではどの様に縁をかがるのか?』ですね。
家庭用ミシンでは、主にミシンにあるジグザグ縫い模様を代用して
縁かがり処理を行います。
左から順番に説明していきましょう。
先ずは【ジグザグ小】の縫い模様です。
ジグザグが出来るミシンの場合【大・中・小】とサイズが選べる物や、
コンピュータミシンでは【振り幅○○mm】という設定が出来るものがあります。
小は振り幅が細かいので縫い落とさない様に縫うのがちょっと難しいですね。
次に【ジグザグ中】
小物を縫う時の端処理などには、丁度使いやすいジグザグの幅ではないでしょうか?
結構しっかり縫いとめてくれてます。
そして【ジグザグ大】
キルト生地等の少し厚みのある生地では縫いやすく丁度いいですね。
薄地などの場合ですと、糸の振り幅が大きいのでツレてしまったりする場合があります。
そんな時の対処方は。。。
下の項目でご説明します。
ジグザグの大・中・小に並んで細かく振り幅の大きなジグザグがありますが、
コレは【密着縫い】という模様です。
縁かがりなどではなく生地と生地をつなぎ合わせたり、
パッチワークをする時に使う模様です。
さてコチラは【三点ジグザグ】です。
私も昔は、『この模様は何に使うのかな?』と思っていたのですが、
伸び縮みするゴム等を縫いとめる時に使用するのが一般的ですが。。。
縁かがりに使用すると、三点で縫いとめる為に普通のジグザグよりも強度が出てきます!
【ジグザグ大】では少し頼りないかな?という時に使っていただくと効果的です。
ミシンの種類にもよりますが、【縁かがり模様】という縫い目が搭載されているタイプもあります。
ジグザグの端で生地のホツレ止めをし、内側もしっかりと縫いとめます。
ロックミシンの縫い目を真似た様な縫い目ですね
ただ、布の端を真っ直ぐ縫っていくのは。。。
ミシン初心者にはちょっと難しかったりします。
そんな時は【縁かがり用押さえ金】というものがあります。
メーカー別売り品や手芸店などで市販の家庭用ミシン共通部品として販売されています。
左がミシンについてる【標準押さえ金】
右が【縁かがり用押さえ金】です。
金具の横に黒い部品が付いています。
ココに布を当てながら縫っていくので布端の縫い落としを防止する役目を果してくれます。
そして針が落ちる穴の真ん中に小さい金具があるので、薄地などのツレを多少軽減出きる様にもなっています。
【縁かがり押さえ金】を使って縫ってみました。
縫い落とすことなく、布端を縫えてますね。
このように、縁をかがるといっても
本格的にロックミシンを使用したり、
家庭用ミシンでも色々な模様で縁をかがることが出来ますので、
生地や作品の種類に合わせて、かがり処理も使い分けてみてくださいね。
ではでは、今日はこれにて失礼します。