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アックスヤマザキ通信

ミシンの修理【垂直半回転釜】2

こんにちは。
ミシンメーカーアックスヤマザキの櫃本です。

早速ですが、先日お送りしました【垂直半回転釜ミシンの修理】の続きをご紹介させていただきます。
ボビンケースを取り出し、釜の中のお手入れへと作業は進みます。

このタイプは縦にボビンケースをはめて使用する【垂直半回転(すいちょくはんかいてん)】というタイプです。
左右の黒いストッパーを外側に回して開くと、中の部品が取り外せる仕組みになっています。
この、釜の内部はご自宅でも簡単に取り外しができますので、
時々で結構ですので埃や糸くずのお手入れを行ってください。
購入してから一度もお手入れを行わず、使用し続けている方もおられますが
布や糸から出た綿埃、糸くずなどが付着し糸通りが悪くなってしまいます。
さて、今回のミシンでは。。。

釜の中にも錆びと埃が!

そして、糸くずも出てきました。

綿埃をそのまま放置してあった為、釜の油とくっついてベトベトになっています。

さらに汚れがこびり付いて、錆びも発生。埃が水分を溜める役目をしますので錆が発生しやすくなるんですね。

これでは糸の流れはスムーズになりません。

ここは家庭でも簡単に取り外してお手入れできますので、汚れがひどくなる前に時々お手入れを行ってくださいね。

さて、こびりついてしまった汚れは拭き取るだけではなかなか落ちません。
綿埃や糸くずを取り除き、内部は平たい金具等(例:マイナスドライバー)で擦るようにしっかり汚れを落とし、錆も磨き落とします。

汚れを取り除き、釜が綺麗になりました!
工場では、全体調整も行う為ミシンの後ろカバーも取り外し、内部のホコリも取り除きます。ギアの動きに異常がないか、調整と確認をして油を挿していきます。
※ミシンの動きが悪いとき、ミシン内部へ油を挿してしまう人がいますが
ミシンの油は挿しすぎると内部で電子部品に付着して接触不良等を引き起こすこともあります。
個人でミシン本体カバーを開けて調整するのはおススメできませんので、不調の際はサポートセンターへご連絡くださいませ。

そして、ミシンにはミシン油を使用してください。
(サラダ油などは不具合の原因となります、絶対に使用しないでください。)

さて、釜の調整も完了し
次は【針板(はりいた)】を取り外します。

針が落ちる鉄板の部分ですね。
ここは左右の螺子を取り外すと簡単に取り外せます。

針板を取り除くと、

また、ホコリがありました。

このギザギザしてる部品は【送り歯(おくりば)】という布を送る役目をしている部品です。送り歯が上下前後に動く事で、布を送っていくことができます。

送り歯の周りに綿ぼこりが溜まっていますね。
このまま掃除せずにいると「送り歯」の周りにどんどんホコリが溜まってしまうと送り歯が動けなくなってしまいます。

つまり、「布が送れない」という症状にもつながります。

この部分も付属のブラシなどで簡単に掃除できますので、
時々取り外してお手入れしてください。

今日は、釜と針板のお手入れのご案内でした。
修理はまだ続きます。続きはまた次回!それでは。

→ミシンの修理はこちらまで!